ゴムの成分

天然ゴムはラテックスから作られており、ラテックスに含まれる非ゴム成分の一部は固体の天然ゴム中に残ります。一般に、天然ゴムは 92% ～ 95% のゴム炭化水素を含み、非ゴム炭化水素は 5% ～ 8% を占めます。製造方法や産地、さらにはゴム採り時期の違いにより、これらの成分の割合は変動する場合がありますが、基本的には範囲内です。

タンパク質はゴムの加硫を促進し、老化を遅らせることができます。一方でタンパク質は吸水性が強いため、ゴムが吸湿したり、カビが発生したり、絶縁性が低下したりすることがあります。タンパク質には、発熱が増加するという欠点もあります。

アセトン抽出物はいくつかの高度な脂肪酸とステロールであり、その一部は天然の抗酸化剤や促進剤として機能しますが、その他は混合中に粉末添加剤の分散を助け、生ゴムを柔らかくするのに役立ちます。

灰には主にリン酸マグネシウム、リン酸カルシウムなどの塩が含まれており、銅、マンガン、鉄などの金属化合物が少量含まれています。これらの価数の異なる金属イオンはゴムの老化を促進する可能性があるため、その含有量を制御する必要があります。

乾燥したゴムの水分含有量は 1% を超えず、加工中に蒸発する可能性があります。しかし、水分含有量が高すぎると、生ゴムが保管中にカビが発生しやすくなるだけでなく、混合中に配合剤が凝集しやすくなるなど、ゴムの加工にも影響が生じます。圧延・押出工程では気泡が発生しやすく、加硫工程では気泡やスポンジ状の構造物が発生します。